「水が飲みたい。冷蔵庫の中に入ってるから取ってきてください。」
声を上げるその方に
-わかりました。-
と応えてキッチンに行き、
冷蔵庫を開ける。
冷蔵庫の中にはペットボトルのミネラルウオーターが何種類か入っている。
その中に可愛らしいディズニーキャラクターの小さめのペットボトルがいくつか並んでいた。
-お子さん用か-
月に1〜2回会うことが許されている子どもとの面会。その時に渡すのだろうか。ベッドに戻って確認すると、
「そうです。ディズニーが好きなんですよ。たまに見つけたら買っておくんです。」
ニコッと笑いながらおっしゃる。
苦しい状況にあっても、子どもへの愛情は滞りなく向けられるもの。
胸と目の奥が熱くなりました。
これは色々な方々に出会う中の
ある日の一場面。
この身を借りて
あらゆる手段を用いて
人に寄り添うことが私の仕事なのだなと
改めて感じた一日でした。